カイバル峠やトライバルエリアと隣接する国境の町、ペシャワール。
バスターミナルから町へ
パキスタンの旅行の足は、インドと同じくリキシャであった。ここペシャワールでも、リクシャワーラー(オートリキシャの運転手)が町へと運んでくれる。
たくさんの人が暮らすペシャワール
宿に荷物を置いて早速、町を散歩してみた。目についたのは電柱。こんがらがった電線が、その数の分だけ人の暮らしを支えている。
少女が町を駆け抜ける
働く男、男、男の群れ。この国には男しかいないのではないだろうか?そう思った時に、白いTシャツを着た少女が脇を駆け抜けていった。
腹ごしらえは町の食堂で
もう、何年このお爺さんは食堂を切り盛りしているのだろう。人気メニューはエッグカレーとひき肉のカレー。
合鍵屋が営業していた
夜には早くシャッターが閉まってしまうペシャワールの町。そんな中、なぜか合鍵屋が煌煌と灯りを付けて営業していた。手招きに応じて長話のヨタ話。
ケバブを買う
さらに散歩をしていると、ケバブ屋が営業していた。ほとんど売れてしまったようで、残りを買わないかと勧めてくる。夜食用にひとつ買ってみた。肉汁が溢れ出て、とてもとても美味しかった。パキスタンの肉料理はとてもおいしい。
人気のケバブ店
このケバブ屋、人気店のようで、すぐに次のお客さんがやって来た。世間話をしながらケバブを炎の強いところで焼き上げ、おいしいケバブが一丁上がり。
お店は一家の男たちで切り盛り
翌朝も散歩。ペシャワールの町は独特の風情がある。どこの店も子どもからお爺さんまで男たちで切り盛りしているのだ。とても一家の仲が良い印象を持った。
売れないときは…
ペシャワールの商売人はお客にとても愛想が良い。だが、お客のいない時のチカラの抜きっぷりときたら笑いをこらえるのに大変である。
突然、たくさんの人が
町を歩いていると、突如、アザーン(イスラム礼拝の呼びかけ)が町に鳴り響いた。金曜日、それは集団礼拝の日。
金曜礼拝にて
慣習だけにとても慣れているようでいて、しかしながら引き締まった空気を発する金曜礼拝。この雰囲気はイスラム国の旅の醍醐味でもある。
信心の証
さらに歩を進めると、町のいたるところで礼拝をしていた。メッカの方角さえ分かれば、いつでもどこでも礼拝できるのだ。
もうひとつの信心?
イスラム教の男は、女の人に興味津々である。表紙が女性のイラストというだけで、ワクワクしてしまう。それもそのはず、結婚するまで女性には一切近づけないのだから。
働く八百屋
ペシャワールの町は大変趣き深く、毎日、夜が更けるまで散歩していた。歩いていくうちに、どんどん夜でも開いている店を発見。八百屋もシャッターを降ろさず営業していた。
昼も夜も
ペシャワールの人たちは、敵でない限りはかなり陽気である。カメラを見つけるだけで大喜び。いろんなポーズを勝手にとってくれる。
パブリックセキュリティー
舗装道路もない、ペシャワールの町のはずれで、肉屋を見つけた。どうやら主人はどこかへでかけているらしい。肉を盗む人も、そうはいないか。隣近所と仲が良いので、留守にしても周囲の人がお店を見てくれているのだ。
イチゴシェイク大盛りで
働く町の男たちにとって、憩いの場はフルーツシェイク屋である。「今日のおれの客は…」「おれ、明日こそ…」。日本では居酒屋で聞くような会話がパキスタンではフルーツシェイク屋で聞くことができる。「イチゴシェイクくれ」。おっちゃんはそう言ってリクシャから出てきた。
おれを撮れ
何度、声をかけられただろう。彼は、その中でも「おれを力強く、格好良く撮ってくれ」とオーダーしてきた男。寡黙を美としているようだ。
オーダーメイド
パキスタンやアフガニスタンの民族衣装「シャルワル・カミース」を仕立てに行った。たくさんの反物の中から「きみにはこの色が似合うんじゃないか」といろいろ出してくれる。
DNA
仕立てを待つ間、お茶を飲みに出かけた。本当に気の抜けたパキスタン人はぼーっとしてる。大人も、子どもも。
チャイ屋の爺さん
そんなぼーっとする空間を与えてくれているのがチャイ屋のおっちゃんだ。このお店の場合は爺さんで、人の話をよく聞いてくれる町の世話人のような爺さんだった。
ペシャワールのお店の傾向
ペシャワールの町を歩いて不思議に思ったのは、中が一段高くなっているお店をちらほら見かけたこと。後ろのお爺さんはしゃがんでいるが、一段高いところにいる。
魚!
ペシャワールだけでなくパキスタンのお店の看板は「これでもか!」と売りたいものを描く。その絵がうまい下手は別として。
男は働く
パキスタンの中でもペシャワールは得に、子どもも元気に働いている。就学率などの問題からかもしれないが、彼らの瞳は決して光を失っていない。がんばって働く意欲に満ちている。
甘いもの
イスラム教徒は基本的に甘いものが好きだ。日々のおやつから贈り物まで、甘いものを購入する。町ではお菓子屋さんをよく見かける。
水分の補給
ペシャワールは乾燥地帯である。水分に乏しいが、人々は水分を水で補おうとだけはせず、フルーツシェイクやキュウリなど、さまざまな野菜・果物で水分を摂取する。キュウリをスニッカーズのように食べるのがペシャワール流の食べ歩きだ。
歯医者です!
不要なまでに主張するパキスタンのお店。その最たるものは歯医者である。店の外も、中も、健康すぎる歯と歯茎のイラストで彩られている。
映画館を見つけた
とにかく派手な看板を見つけた。これでもかと原色を使い描かれた、髭面の男たち。彼らが何をするのかどうしても知りたくなり、映画を観ることにした。
少年タバコ店
子どもがタバコを売っていた。仕事はそれなりに好きだと言う。いろんなお客さんと話せて嬉しいけど、外国人って珍しいからさらに嬉しいそうな。しっかりしているなぁ。
映画館に入って
映画館の中は、これまた男、男、男の群れ。「どこから来た?」。珍しいのか、落ち着けないほど人が寄ってくる。
その場所の常識
主人公はしっかりした英雄のような男だった。しかしながらちょっとした失敗で自信を失い、酒を飲んでしまう。酒、それはイスラム教の御法度。この主人公はありえないほど転落の人生を送ることになっていくのだった。ちなみにその横では使用人が大麻タバコを吸っていたが「おい、仕事に集中しろ」程度でコツンと殴られただけでお咎めなし。酒>大麻タバコという悪の方程式がペシャワールスタンダードのようだ。
踊る少年
映画には歌と踊りのシーンがあった。曲が始まりスクリーンの中で俳優が踊り始めると、黙ってみていられないのがペシャワールの人たち、手拍子は当たり前、壇上に上がって踊り出すものもいる。敵国のインドとまったく同じである。
映画が終わり…
映画が終わり、お客が帰った後の映画館にはゴミが散乱していた。娯楽、それは人がリラックスして自由に楽しむものらしい。
お客の入れ替え
映画館が上映時間を決めてお客の入れ替えをするのは日本と同じ。ペシャワールでも次の上映を待つ映画ファンが列をなしていた。
俳優陣
パキスタンの映画でも映画の内容のダイジェスト画像が並んでいた。有名な人気俳優なのだろうか、見上げる人々の視線が熱い。
ビーズに思いを
ビーズだけでアクセサリーや飾りを作っている店を見かけた。とても人気がある店で、パキスタン人が好む装飾の一端を見たのだった。
そしてアザーンが鳴り響く
宿で休んでいても、町を歩いていても、どこにいてもアザーンは聞こえてくる。そんな日常に慣れ始めてきた。ここはイスラムの土地なのだ。
そしてシェイク屋へ
確かに、散歩をして疲れても、ちょっと時間があっても、思わずシェイク屋に寄ってしまう。ペシャワールの人たちの日常に、ただの旅人もどんどん溶け込んで行く。今日はスダチのシェイクがあるそうな。
町の中心とは
次から次へとお客さんがやってくる。マンゴー、パパイヤ、イチゴ、ザクロ、バナナ、何でもある。男の社交場、それがフルーツシェイク屋なのだ。