シリアのサインは、他の中東諸国と同じく、文字のものが多い傾向があります。また、町ごとにピクトグラムの図案や三角形の形状が異なるなど、国内で規格が統一されているとは言えません。図案の下に文字で解説(おそらく)が成されているものの、アラビア語がわからない旅行者には、まったく意味が分からず…。人が出てくるピクトグラムに関しては、横断歩道や地下道など通行許可・通行不許可の項目をたくさん見ることができました。
クラクション禁止(手前)と、駐車スペース(奥)の交通標識。後ろに見えるモスクのウマイヤド調の模様がおもしろい(シリア)
他の中東・アラブ諸国と同じく、文字のみの表記が目立つ。高速道路と空港は、図示されている。飛行機が妙にかわいい(アレッポ)
モスクの横は駐停車禁止。図案としては万国共通のもの(ラタキア)
横断歩道の交通標識だが、横断歩道を意味する線はない。一直線の地平線。妙に鋭角的な三角の角が気になる(ラタキア)
駐停車禁止と駐車スペースの交通標識※拡大したため画質が粗いことはご了承ください(ラタキア)
横断歩道を示す交通標識。髪型、顔立ち、肥満度まで分かるところがスゴイ!横断歩道の線、適当だなぁ…(アレッポ)
行き先表示案内板は、やはり文字のみ。小さい矢印で方角を示すより、万国共通の交差点形状+行き先の方が良さそうだ(ハマ)
地下道ピクトグラム。上がれます。降りれます。両者の足の形が微妙に違うのが躍動感?(ダマスカス)
横断歩道の交通標識。横断歩道の線が等間隔、帽子に靴のシルエットなど、なかなか気が利いている。さすが首都。って、町ごとに図案が違っていいんだろうか(ダマスカス)
進入禁止の標識。図案の方向性としては万国共通だが、白帯がかなり太い。どこの国の繁華街にも、暇な男が立っているのも万国共通(ダマスカス)
シリアの信号機
鉄柱がこれでもかと歪んでいる。まっすぐ刺そうよ、まっすぐ!図案は平均的?(ダマスカス)
シリアの信号機は、どこか拍子抜けするところに味がある。まず、日本で言う「適切な取り付け」が成されたものがやたらと少ない。特に首都圏の下町の工事は、どこかが必ず適当な工事で、笑えてしまう。鉄柱か、信号部分か、どちらかにまっすぐが足りない時が多い。
信号機の図案に目を向けると、思わず愛くるしくなってしまうフォルムが素晴らしい。10等身の宇宙人のような信号の図案は、異国情緒に満ちあふれていて、旅先であることを実感させてくれる。
にょろっと現れました、という感じで信号待ちをするシリア人のイメージ(ダマスカス)
てけてけと渡りますよ、というシリア人の横断歩道歩行イメージ。しかも取り付けの角度が適当だ(ダマスカス)
シリアの偉い人
偶像崇拝が禁止されているイスラム圏内だが、シリアではとある親子の写真や石碑が目立つ。アル・アサド大統領である。左の写真はラタキアで、右の写真はデカン高原の廃墟の町クネイトラで撮影したもの。
シリアの商用看板
シリアの商用看板もまた、文字だけで構成されたものが多い。写真を使用したものは皆無に等しく、数少ないイラストを使用したものは、衣料や化粧品などの店鋪によく見られる。写真一番左の写真のように、決して看板自体の数が少ないわけではない。シリアは中東の中でも特にイスラム文化が色濃く残る国のため、商業看板といえども文字が多用されていると思われる。(すべてアレッポ)
アレッポ以外の町でも傾向は似たようなものです。
取材地 |
シリア(トルコからヨルダンへ)
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滞在都市 |
トルコ国境→アレッポ→ラタキア→サラディーン城→ハマ→クラック・デ・シュバリエ→ホムス→パルミラ→ダマスカス→(レバノン)→ダマスカス→ヨルダン国境
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移動方法 |
乗り合いバス・乗り合いタクシー
※ 現地で乗合タクシーは(セルビス)という |
シリアの民間セルビスは、特に飾りがスゴイ。薔薇も石もイスラム教にとって大切なものだとか。とにかくゴージャスに飾る(ラタキア)